電話をかけたときに「電波の届かないところにあるか、電源が入っていないため、かかりません」というアナウンスが流れると、「着信拒否されているのでは?」と不安になることはありませんか?実は、このメッセージは 着信拒否とは関係がなく、主に 相手の電波状況や電源の状態 によるものです。
この記事では、このアナウンスが流れる理由や 着信拒否との違い、キャリアごとのアナウンスの違いについて詳しく解説します。相手に確実に連絡を取るための方法も紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
電波の届かないところにあるか電源が入っていないため着信拒否ではない

「電波の届かないところにあるか電源が入っていないため」とはどういう状態?
電話をかけた際に「おかけになった電話は電波の届かないところにあるか、電源が入っていないため、かかりません」というアナウンスが流れることがあります。このメッセージが流れると「着信拒否されているのでは?」と不安になるかもしれません。しかし、このアナウンスは着信拒否とは無関係であり、主に 電波状況の問題 や 相手の携帯電話の電源がオフ であることを示しています。
まず、電波の届かない状況はこの後の章でも詳しくお伝えしますが、主に 地下、山間部、ビルの奥まった場所 などが考えられます。携帯電話は基地局からの電波を受信して通話を行うため、圏外の場所では通信ができません。また、相手が 飛行機に乗って機内モードをオンにしている 場合や、 携帯電話の電池切れで自動的に電源が落ちた 場合も同じメッセージが流れます。
一方、着信拒否を設定している場合には、別のメッセージが流れることが一般的です。例えば、「お客様のご希望により、おつなぎできません」や「この電話はお受けできません」といったアナウンスが流れることがあり、これは 携帯キャリアや設定内容によって異なります。そのため、「電波の届かないところにあるか、電源が入っていないため」というメッセージが流れたからといって、必ずしも着信拒否されているわけではないので安心してください。
もし、何度か電話をかけても同じアナウンスが流れる場合は、相手が長時間圏外の場所にいる、あるいは携帯電話の電源を切ったままの可能性があります。この場合、SMS(ショートメッセージ)を送るなど、別の方法で連絡を試みるのも一つの方法です。
ドコモ・au・ソフトバンクのアナウンスの違い
携帯キャリアによって、電話がつながらないときのアナウンスは異なります。ドコモ・au・ソフトバンクの主要3キャリアでは、どのようなメッセージが流れるのかを知っておくと、相手の状況を推測しやすくなるでしょう。
ドコモ
「こちらはNTTドコモです。おかけになった電話は電源が入っていないか、電波の届かない場所にあるため、かかりません」というメッセージが流れます。これは、相手が 電源を切っている、圏外にいる、もしくは通信障害が発生している 場合に案内されます。
au
「おかけになった電話は電源が入っていないか、電波の届かない場所にあるため、かかりません」というメッセージが流れます。ドコモとほぼ同じ内容ですね。
ソフトバンク
ドコモ・auと同じような「電源が入っていないか、電波の届かない場所にあるため、かかりません」というメッセージのほかに、「この電話はお客様のご希望によりおつなぎできません」という案内が流れることがあります。これは、ソフトバンクの ナンバーブロック機能 などを利用している場合に設定されるメッセージです。
このように、キャリアごとに微妙な違いはありますが、基本的に 「電源が入っていない」「圏外にいる」場合と「着信拒否されている」場合で、異なるメッセージが流れる という点が共通しています。もし、何度かけても同じメッセージが流れる場合は、電波状況の問題か、相手が意図的に着信を制限している可能性があるので、他の連絡手段も検討してみるとよいでしょう。
電話をした相手が電源オフでも着信履歴は残るの?
電話をかけたときに相手の携帯電話が電源オフだった場合、「着信履歴が残るのか?」と気になることがあります。結論から言うと、 基本的に相手の通話履歴には残りません。しかし、いくつかの条件によっては、後から通知が届くこともあります。
まず、携帯電話の着信履歴は 電源が入っているときに着信した通話のみを記録 します。そのため、相手が電源オフの状態では、そもそも着信として処理されないため、履歴が残りません。これは、電波の届かない圏外の場所にいる場合も同様です。
ただし、 キャリアの「着信お知らせサービス」や「不在着信通知サービス」 を利用している場合は、電源を入れた後にSMS(ショートメッセージ)などで通知が届くことがあります。例えば、ドコモやauでは「圏外着信お知らせ」や「着信通知メール」といった機能があり、電源を入れたタイミングで「○○(電話番号)からの不在着信がありました」と通知が来る仕組みです。ソフトバンクでも同様のサービスが提供されています。
一方で、 この通知機能がオフになっている場合や、キャリアによって未対応のプランを契約している場合 には、通知自体が届かず、着信があったことに気づかない可能性があります。また、格安SIMを利用している場合、一部のMVNO(仮想移動体通信事業者)では、こうした不在着信通知サービスが提供されていないこともあるため、事前に確認しておくとよいでしょう。
もし相手が電源オフのままで連絡が取れない場合、SMSを送るのも一つの方法です。SMSは電源を入れたタイミングで受信されるため、後からでもメッセージを確認してもらえます。何度も電話をかけても繋がらない場合は、SMSや別の連絡手段を試してみるとよいですね。
相手に電話が通じないケースとその特徴

電波が届かない場所はどこ?
携帯電話を利用する上で、電波の届かない場所があると通話やインターネットが使えなくなります。普段あまり意識しないかもしれませんが、電波が届かないエリアは意外と多く、特定の環境では通信が制限されることもあります。ここでは、携帯電話の電波が届かない主な場所について解説します。
地下やトンネル内
地下鉄や地下駐車場、建物の地下フロアなどは、電波が届きにくい代表的な場所です。地上の基地局からの電波は地面を通り抜けることが難しく、その影響で圏外になりやすくなります。ただし、大規模な駅や商業施設では、キャリアが専用の基地局や中継アンテナを設置し、地下でも電波を利用できるよう対策されていることが多いです。
山間部や田舎の一部地域
山岳地帯や人口の少ない田舎では、携帯キャリアが基地局を設置していないことがあります。特に山奥や登山道では電波が届かないエリアが広がっており、携帯が圏外になることがよくあります。最近では一部の山間部にも電波が届くようになっていますが、キャリアによって対応状況が異なるため、旅行や登山の際は事前にエリアマップを確認しておくと安心です。
高層ビルや建物の奥まった場所
都会のビル街でも、電波が弱くなることがあります。特に高層ビルの上層階や、建物の奥まった部屋では、外からの電波が遮られやすくなります。これは、コンクリートや金属製の壁が電波を反射・吸収するためです。オフィスビルや大型ショッピングモールでは、キャリアが屋内向けの基地局を設置している場合もありますが、すべてのエリアをカバーできるわけではありません。
海上や離島
海の上や離島では、基地局の数が限られているため、電波が不安定になることがあります。特に、陸地から離れた沖合では電波が届かなくなり、通信が困難になることもあります。船舶に搭載されている衛星通信設備があれば通信可能ですが、一般の携帯電話回線は基本的に利用できないケースが多いです。
航空機内や標高の高い場所
飛行機に乗ると、離陸後しばらくすると機内モードにするよう指示されます。これは、地上の基地局からの電波が届かなくなるためだけでなく、航空機の通信機器への干渉を防ぐ目的もあります。さらに、高い山の山頂などでは、地上の基地局の電波が届かないため、携帯電話が圏外になりやすくなります。
このように、電波が届かない場所は意外と多く、都市部でも圏外になる可能性があることがわかります。もし「電波の届かないところにあるか、電源が入っていないため」とアナウンスが流れた場合、相手がこのような環境にいる可能性も考えられるでしょう。電波の届かない場所での利用が予想される場合は、Wi-Fiや衛星電話などの代替手段も検討すると安心ですよ。
着信拒否されたらどんな音が鳴る?
電話をかけたときに、いつもと違う音が鳴ったり、特定のアナウンスが流れたりすると「もしかして着信拒否されている?」と不安になることがあります。着信拒否を設定している場合、一般的には 特定の音やガイダンス が流れるため、それを知っておけば相手の状況をある程度判断できます。
「ツーツー」という音が繰り返し鳴る
着信拒否を設定している場合、多くのキャリアでは「ツーツー」という 通話中のような音が一定間隔で繰り返し鳴る ことがあります。通常の通話では呼び出し音(プルルル…)が鳴りますが、着信拒否されていると「ツーツー」と鳴るだけで、その後自動的に切断されます。この場合、相手が通話中なのではなく、着信自体がブロックされている可能性が高いです。
「お客様のご希望により、おつなぎできません」というアナウンス
ドコモ・au・ソフトバンクなどの主要キャリアでは、着信拒否が設定されていると 「お客様のご希望により、おつなぎできません」 というメッセージが流れることがあります。これは、迷惑電話対策としてキャリアの ナンバーブロック機能 を利用している場合に聞こえることが多いです。
「この電話はお受けできません」というアナウンス
携帯電話の設定やキャリアのサービスによっては、「この電話はお受けできません」や「おかけになった電話からの着信はお受けできません」といったメッセージが流れることもあります。これも 相手が手動で特定の番号からの着信を拒否している 場合によくあるケースです。
「現在使われておりません」のアナウンスは要注意
一方で、「この電話番号は現在使われておりません」というアナウンスが流れる場合は、着信拒否とは異なる可能性があります。これは 相手が電話番号を解約している、または回線が一時停止されている 場合に流れるため、着信拒否とは区別して考える必要があります。
着信拒否の際に流れる音やアナウンスと、電源オフや圏外のときに流れるメッセージは異なります。もし 毎回同じ音やメッセージが流れる場合は、着信拒否されている可能性が高い でしょう。
ただし通信障害や一時的な設定変更の可能性もあるため、時間を置いてから試してみるのも一つの方法です。もし相手と連絡を取りたい場合は、SMSやメールを送るなど、別の手段でのコンタクトを試してみるとよいでしょう。
機内モードが設定されているときのアナウンス
携帯電話の「機内モード」をオンにしているとき、電話をかけると どのようなアナウンスが流れるのか 気になることがあります。機内モードとは、飛行機内や特定の状況で 電波の送受信を停止する機能 であり、これをオンにすると電話の着信やインターネット通信ができなくなります。そのため、相手が機内モードを設定していると、通常の圏外や電源オフのときと同じアナウンス が流れることが多いです。
機内モード中に流れるアナウンスとは?
機内モードをオンにしているときに電話をかけると、次のようなメッセージが流れます。
- 「おかけになった電話は、電波の届かない場所にあるか、電源が入っていないためかかりません。」(ドコモ・au・ソフトバンク共通)
- 「こちらはNTTドコモです。おかけになった電話は電源が入っていないか、電波の届かない場所にあるため、かかりません。」(ドコモ)
このアナウンスは 圏外や電源オフのときと同じ であり、機内モードがオンになっている場合にも適用されます。したがって、「相手が圏外なのか、それとも機内モードなのか」を区別することは、外部からはできません。
機内モードと電源オフとの違いは?
機内モードと電源オフの状態は、電話をかける側からすると ほとんど同じような反応です。どちらも通話ができず、上記のようなアナウンスが流れます。ただし、機内モードの場合、スマートフォン自体の電源は入っているため、Wi-FiやBluetoothなどの機能を使うことが可能です。一方で、電源が完全にオフの場合は 一切の通信ができない ため、着信通知やメッセージの受信も行われません。
機内モードを解除したらどうなる?
機内モードを解除すると、通常の通信状態に戻ります。もし、その間に電話がかかってきていた場合、キャリアのサービス設定によっては 「不在着信通知」 のSMSが届くことがあります。ただし、この通知機能は キャリアや契約プランによって異なる ため、必ずしもすべてのユーザーに適用されるわけではありません。
相手が機内モードなのか見分ける方法はある?
残念ながら、電話をかける側から 相手が機内モードなのか、圏外なのか、電源オフなのかを直接判断する方法はありません。何度かけても同じアナウンスが流れる場合は、相手が飛行機に乗っている、電波の届かない場所にいる、あるいは意図的に機内モードをオンにしている可能性があります。
もし緊急の連絡を取りたい場合は、 SMSを送信してみるのも一つの方法 です。機内モードが解除されると、送ったメッセージが受信されるため、相手に気づいてもらえる可能性があります。圏外や電源オフと異なり、機内モードは 個人の設定によるもの なので、しばらく待ってみると連絡がつながるかもしれません。
解約された番号にかけたときのアナウンス
携帯電話の番号が 解約されている場合、通常の着信拒否や電源オフ時とは異なるアナウンスが流れます。このアナウンスを聞くことで、相手が すでにその電話番号を使用していない ことを判断できるため、間違い電話や不要な連絡を避けるためにも知っておくと便利です。
解約された番号にかけるとどんなアナウンスが流れる?
解約された番号に電話をかけると、多くの場合 「この電話番号は現在使われておりません」 というメッセージが流れます。具体的には、以下のようなアナウンスが聞こえます。
- 「こちらはNTTドコモです。おかけになった電話番号は、現在使われておりません。恐れ入りますが、番号をお確かめの上、おかけ直しください。」(ドコモ)
- 「おかけになった電話番号は、お客様のご希望により、しばらくの間ご利用を停止しております。」(紛失・盗難時の利用停止)
- 「この電話番号は現在使われておりません。」(au・ソフトバンク共通の解約アナウンス)
このようなメッセージが流れる場合、その番号はすでに使われていないか、一時的に利用が停止されている状態であることを意味します。
着信拒否や電源オフ時との違いは?
解約された番号にかけた場合と、単に着信拒否されている場合では、流れるアナウンスが異なります。着信拒否されている場合は 「お客様のご希望により、おつなぎできません」 などのメッセージが流れますが、解約された番号では 「現在使われておりません」 という明確なアナウンスが流れるため、区別することが可能です。
また、電源オフや圏外の場合は 「電波の届かない場所にあるか、電源が入っていないためかかりません」 というメッセージが流れます。したがって、「現在使われておりません」とアナウンスされる場合は、相手がその番号を解約している可能性が高いと判断できます。
解約された番号は再利用されることもある
携帯電話の番号は、一度解約されても 一定期間が過ぎると別の利用者に割り当てられることがあります。そのため、以前知っていた相手の番号にかけたら 全く知らない人が出た というケースもあります。特に、長期間連絡を取っていなかった相手に電話をかける場合は、相手が番号を変更している可能性も考慮したほうがよいでしょう。
解約かどうかを確かめる方法はある?
基本的に、電話をかけた際のアナウンスが「この番号は現在使われておりません」となっている場合、その番号は解約されている可能性が高いです。ただし、以下のようなケースも考えられます。
- 携帯料金の未払いによる一時停止(「お客様の都合により、おつなぎできません」といったアナウンスが流れることがある)
- 長期間の利用停止(盗難・紛失時など)
- 法人契約の解約による番号の一時保留
もしどうしても連絡を取りたい場合は、メールやSNSなど、他の手段で相手に連絡を試みるのもよいでしょう。
電波の届かないところにあるか電源が入っていないため通話できない原因のまとめ

「電波の届かないところにあるか、電源が入っていないため」というアナウンスが流れると、着信拒否されているのではないかと心配になるかもしれません。しかし、このメッセージは 通信状況や電源の状態によるもので、着信拒否とは無関係 です。誤解を避けるためにも、正しい知識を身につけておきましょう。
本記事のポイントは以下の通りです。
- 「電波の届かないところにあるか、電源が入っていないため」のメッセージは、着信拒否とは関係ない
- キャリアごとにアナウンスの違いがあり、着信拒否時には別のメッセージが流れる
- 電波状況の悪い場所や機内モードの設定でも同じメッセージが流れるため、状況を確認することが重要
もし相手と連絡が取れない場合は、 SMSを送る、しばらく時間を置く などの方法も試してみましょう。正しい知識を持ち、適切に対応することで、不要な誤解を防ぐことができます。
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